【名古屋市】防犯カメラの映像、いつまで保存すべき?録画期間とプライバシー法規制を解説

防犯カメラを設置したマンションオーナー様から、こんな質問をよくいただきます。

「録画映像って、いつまで保存すれば良いんですか?」
「長く保存しすぎると、プライバシー侵害になりませんか?」
「法律で決まっているんですか?」

実は、防犯カメラの録画期間は法律で厳密に定められていません

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しかし、個人情報保護法やガイドラインに従わないと、トラブルに発展する可能性があります。

【結論から言うと】

マンションの防犯カメラ録画期間は14日間〜30日間が最も一般的です。法律で明確な日数は定められていませんが、個人情報保護法の趣旨に従い「必要最小限の期間」で管理することが求められます。本記事では、その根拠と物件タイプ別の最適な期間を解説します。

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Table of Contents

防犯カメラの録画期間、法律ではどうなっている?

結論:明確な法律はない

日本には「防犯カメラの録画映像を○日間保存しなければならない」という法律はありません。

しかし、以下の法律・ガイドラインが関係します。

関連法規:

  1. 個人情報保護法(2022年4月施行の改正法)
  2. 各自治体・警察のガイドライン(愛知県警察等)

個人情報保護法との関係

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防犯カメラの映像は「個人情報」

個人情報保護法では、個人を識別できる映像は個人情報に該当します。

2022年4月施行の改正個人情報保護法では、個人情報の漏洩時の報告義務化本人への通知義務が新たに加わりました。防犯カメラの映像が漏洩した場合もこの対象となるため、録画データの管理はこれまで以上に重要になっています。

個人情報保護法の原則:

  1. 利用目的の明確化(防犯目的であることを明示)
  2. 必要最小限の範囲での取得(過剰な撮影は不可)
  3. 適切な保管・管理(漏洩防止)
  4. 不要になったら速やかに削除

つまり:

  • 録画映像は防犯目的に必要な期間のみ保存
  • 目的を達成したら速やかに削除することが原則

自治体・警察のガイドライン

各都道府県の警察や自治体は、防犯カメラの設置・運用に関するガイドラインを公表しています。

名古屋市のマンションオーナー様に最も関係が深いのは、愛知県「防犯カメラの設置及び運用に関するガイドライン」です。このガイドラインでは、公共の防犯カメラの保存期間が最大1ヶ月と定められており、民間の設置においても参考となる基準です。

録画期間の目安

多くのガイドラインに共通する考え方として、1週間〜1ヶ月程度が目安とされています。

ポイント:

  • 犯罪発生時に警察が確認できる期間を確保
  • 長期保存は個人情報保護の観点から推奨されない
  • 愛知県のガイドラインでは最大1ヶ月が基準

マンションにおける録画期間の実態

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業界各社の見解

防犯カメラの録画保存期間について、ALSOK・パナソニック・日立システムズ等の大手各社は、マンション・アパートの場合1週間〜1ヶ月程度が一般的としています。

情報元マンション・アパートの推奨保存期間
ALSOK1週間〜1ヶ月
パナソニック コネクト14日〜60日
日立システムズエンジニアリングサービス2週間〜1ヶ月
アルコム2週間〜1ヶ月(設計時の想定)

※各社の公式サイト掲載情報に基づく

14日間〜30日間が多い理由:

  • 犯罪発生から警察への届出まで数日かかることが多い
  • 週末や長期休暇を挟んでも余裕がある
  • HDDの容量とのバランスが良い
  • 愛知県のガイドライン(最大1ヶ月)とも整合する

録画期間の決め方

ステップ①:物件の特性を考慮

物件タイプ推奨期間理由
高級マンション30日間入居者の安心感、高品質サービス
ファミリー向け14〜30日間バランス重視
単身者向け14日間標準的な期間
学生向け7〜14日間コスト重視
駐車場メイン30日間車上荒らし発覚まで時間がかかる

ステップ②:犯罪発覚までの時間を想定

犯罪タイプ発覚時期必要な録画期間
不審者侵入即日〜3日7日間で十分
自転車盗難1〜7日14日間推奨
車上荒らし3〜14日30日間推奨
器物損壊1〜7日14日間推奨
騒音トラブル即日〜数週間30日間推奨

ステップ③:ストレージ容量とのバランス

前提条件:

  • カメラ10台
  • フルHD画質(1080p)
  • H.265圧縮、15fps
  • 常時録画

録画期間必要容量HDD費用
7日間500GB〜1TB1〜2万円
14日間1〜2TB2〜4万円
30日間2〜4TB4〜8万円
60日間4〜8TB8〜15万円

※圧縮方式やフレームレートにより必要容量は大きく変動します。H.264の場合は上記の約1.5〜2倍が目安です。費用は2025年時点の参考価格です。

コストと期間のバランスを考慮して決定しましょう。


プライバシー保護のための対策

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対策①:撮影範囲の明確化

やるべきこと:

  • 共用部のみを撮影(専有部は撮影しない)
  • 玄関前・窓・ベランダは映さない
  • 撮影範囲を掲示板で告知

NG例:
❌ 各戸の玄関前を鮮明に撮影
❌ 窓・ベランダが映り込む
❌ 通行人の顔が過度に鮮明

対策②:入居者への事前説明・同意取得

必須事項:

  1. 防犯カメラ設置の目的
  2. 撮影範囲
  3. 録画期間
  4. 映像の管理方法
  5. 閲覧権限

説明方法:

  • 入居時の契約書に明記
  • 掲示板での告知
  • 管理組合総会での説明

対策③:映像の管理ルール策定

項目内容
閲覧権限オーナー、管理会社、警察のみ
閲覧記録いつ・誰が・何の目的で閲覧したか記録
保存期間原則14日間(30日間)で自動削除
提供範囲警察・裁判所からの要請にのみ対応
第三者提供の禁止入居者・第三者への提供は原則禁止

対策④:マスキング機能の活用

マスキング機能とは:
特定の範囲をぼかして表示する機能

活用例:

  • 各戸の玄関前をマスキング
  • 通行人の顔をマスキング
  • 窓・ベランダをマスキング

費用:
マスキング機能付きカメラ:+1〜3万円/台


プライバシー侵害のトラブル事例

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【事例①】玄関前を鮮明に撮影してクレーム

状況:

  • 廊下のドーム型カメラが各戸の玄関前を鮮明に撮影
  • 入居者から「プライバシー侵害だ」とクレーム
  • 弁護士から内容証明が届く

結果:

  • カメラの角度を調整(30万円)
  • 入居者への謝罪・補償(20万円)
  • 弁護士費用(30万円)
  • 合計損失:80万円

教訓:
玄関前まで鮮明に映る設置は避ける

【事例②】録画映像を無断で入居者に見せた

状況:

  • 騒音トラブルの原因特定のため、録画映像を確認
  • オーナーが該当入居者に映像を見せた
  • 他の入居者が「無断で見せられた」とクレーム

結果:

  • 個人情報保護法違反で訴訟
  • 和解金100万円
  • 合計損失:150万円(弁護士費用含む)

教訓:
録画映像の閲覧・提供は厳格なルールに従う

【事例③】録画期間が長すぎて指摘

状況:

  • 録画期間を180日間(6ヶ月)に設定
  • 入居者から「長すぎる」と指摘
  • 個人情報保護委員会に苦情申し立て

結果:

  • 録画期間を30日間に短縮
  • 管理ルールの見直し
  • 入居者への説明会開催
  • 時間とコストの損失

教訓:
録画期間は必要最小限に


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録画映像の取り扱いQ&A

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Q1. 警察から映像提供を求められたら?

A. 応じるべきです。

手順:

  1. 警察からの正式な要請であることを確認
  2. 要請書類(照会書)を受け取る
  3. 該当期間の映像をコピーして提供
  4. 提供記録を残す

注意点:
口頭での要請には応じない

Q2. 入居者本人が「自分の映像を見たい」と言ったら?

A. 個人情報保護法に基づき、原則として応じる必要があります。

個人情報保護法の規定:
本人から開示請求があった場合、原則として開示しなければならない

ただし、以下の場合は開示を制限できます:

  • 開示により他の入居者のプライバシーを侵害するおそれがある場合
  • 犯罪捜査に支障をきたすおそれがある場合
  • オーナーの業務に著しい支障が生じる場合

これらに該当する場合は、その理由を本人に説明したうえで、一部マスキング等の対応を行います。判断に迷う場合は弁護士への相談をおすすめします。

手順:

  1. 本人確認(身分証明書)
  2. 開示請求書の提出
  3. 該当部分のみ開示(他の人物はマスキング)
  4. 開示記録を残す

Q3. 管理会社に映像管理を任せても良い?

A. 契約で明確にすれば問題ありません。

契約書に含めるべき内容:

  • 管理会社の責任範囲
  • 映像の保管方法
  • 閲覧権限
  • 漏洩時の責任

Q4. 録画映像をクラウドに保存しても良い?

A. 適切な管理体制があれば問題ありません。

確認すべき点:
✅ クラウド事業者のセキュリティ体制
✅ データの保管場所(日本国内推奨)
✅ データの暗号化
✅ アクセス権限の管理

Q5. 録画映像を入居者募集のPR動画に使える?

A. 原則として使えません。

理由:

  • 防犯目的以外の利用は個人情報保護法違反
  • 映っている人物の同意が必要

対策:
入居者募集用には別途撮影する


まとめ:適切な録画期間と管理ルール

録画期間の推奨

マンションタイプ別:

  • 高級マンション:30日間
  • ファミリー向け:14〜30日間
  • 単身者向け:14日間
  • 学生向け:7〜14日間

犯罪タイプ別:

  • 不審者侵入:7日間
  • 自転車盗難:14日間
  • 車上荒らし:30日間

プライバシー保護の5原則

  1. 撮影範囲を明確に(共用部のみ)
  2. 入居者への事前説明・同意
  3. 映像の管理ルール策定(閲覧権限、保存期間)
  4. マスキング機能の活用
  5. 必要最小限の期間で削除

法的リスクを避けるために

✅ 個人情報保護法を遵守
✅ プライバシーゾーンを設定
✅ 録画映像の取り扱いルールを明確に
✅ 入居者への丁寧な説明
✅ 弁護士に相談(不安な場合)


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